那珂湊駅:茨城県ひたちなか市 日本

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那珂湊駅

茨城県ひたちなか市と茨城交通株式会が共同出資するひたちなか海浜鉄道の駅のひとつ。ひたちなか海浜鉄道の本社がある、この路線の中心ともいえる駅。かつては、那珂川河口の湊である那珂湊からの物流を内地に運ぶための役割を担っていた。駅舎は、関東の駅100選にも選ばれている。駅猫の「みにさむ」がいる。

湊のローカル駅

東京からJR常磐線特急に揺られること一時間と少しの勝田駅。ひたちなか海浜鉄道には、ここから乗り換えできる。しかしこの鉄道、駅名標のデザインがやたらよい。

勝田駅の駅名標 勝田の「田」はひたちなか海浜鉄道のロゴマークのアレンジ フォントのチョイスもいい

こんな感じのいかにもローカル線なのにな・・・とみると、あ、あそこにおわすのは。

第三セクターデフォルトのワンマン運転車両

小学生、ではない。猫だ。

聞くの忘れてしまったが、JRの鉄道開業150周年にのったものかなぁ・・・

社内にもいらっしゃる。

挟まれ注意

これらの猫は何者なのか。それは、この路線の中心ともいえる、那珂湊駅で降りるとわかる。

那珂湊の「那」は反射炉をデザイン

ひたちなか海浜鉄道の駅名標は、駅のある土地の特徴をデザインに織り込んでいる。那珂湊駅といえば、おさかな市場や華蔵院の最寄り駅。でもこの猫は、華蔵院の猫ではない。この猫は「おさむ」。那珂湊駅の駅猫だ。

駅舎に飾られている写真 右の黒猫が「おさむ」 左は「みにさむ」用心深いので、めったに出会えないレアキャラ

那珂湊駅の駅猫としては、駅名標に組み込まれたおさむのほかに、みにさむがいる。列車で愛想を振りまいていたのは、おさむとみにさむのお二方。

おさむが那珂湊駅にやってきたのは2009年。ひたちなか海浜鉄道が第三セクターとして歩み始めたのが2008年。会社設立の初期から駅猫だったわけだ。駅名標のデザインとして組み込まれてもなんの不思議もない。

おさむは、残念ながら2019年に亡くなっている。だけど公式アカウントでは今でも現役。ここに限った話ではないが、猫とローカル線との相性は抜群だ。茨城の田んぼやいも畑やネギ畑のなかを走る路線で、これからもおさむは愛され続けていくのだろう。

フリー切符にも登場

Access

那珂湊駅
東京からは特急「ひたち」または「ときわ」に乗るのが便利。勝田駅は、どの特急も停車する。JR1番ホームからひたちなか海浜鉄道に乗り換え。この路線はICカードは使えないので、入り口で切符を買う必要がある。勝田駅から15分ほど乗車で那珂湊駅に到着する。

Nearby

国営ひたち海浜公園
ひたちなか海浜鉄道の終点、阿字ヶ浦駅からスマイルあおぞらバスに乗り換えて約10分の公園。丘一面に広がる初夏のネモフィラと秋のコキア紅葉が見事。大型連休にタイミングをあわせてくる手腕も見事。

From:ぱくたそ

市営でも県営でもない国営公園であるここは、実はもとは軍用地。太平洋戦争時に陸軍によって飛行場にされた場所で、戦後は米軍に接収されていた。返還されたのは、立川飛行場と同じ昭和48年のこと。実際に公園に行くと土地の広大さに驚くが、軍用地としてはもっと広く、さらに北の東海村の原子力研究所あたりも敷地内であったようだ。今日、この公園では、初夏と秋の花見や紅葉のみならず、サイクリングやバーベキューもできるし、ちょっとした遊園地もあって、子供連れや若者も多い。かつての戦争のための場が、観光客で賑わうプレジャースポットなったと思うと感慨深い。


Reference

  • http://www.hitachinaka-rail.co.jp
  • https://hitachikaihin.jp
  • 「国土情報 (365)」 国土計画協会編 国土計画協会出版
  • 「那珂湊市史料」 那珂湊市出版
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