猫稲荷神社

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From:ぱくたそ

稲荷神社は日本の神社の一種で、稲荷神を祭る宗教施設。猫稲荷神社は、稲荷神社のうち、由来やご利益が猫に関するものの一部のことをいう。

日本で最も多く祭られているといわれ、豊作、豊漁、商売繁盛、安産と、願いごとに関してはかなりの部分をカバーしている稲荷神社。お稲荷さんと親しみを込めて呼ばれるこのカミサマは、狐と結びつきが深く、お使い、時には狐そのものが神とみなされる。しかし、だ。本来の稲荷神社は、倉稲魂神という五穀豊穣をもたらすカミサマを祭るもの。狐とは関係なかった。

ではなぜ倉稲魂神と狐が結び付けられてしまったのかといえば、倉稲魂神信仰とは別に、田んぼの神様として狐を祭る民間信仰がそもそもあり、どちらも豊穣をつかさどる共通点があることから結びつけられていった、というのが定説のよう。でも、油揚げが好きという設定がどこから来たのかはわからない。

じゃあ猫稲荷ってのはどこから来たのよ、というと、これも発祥は不明。だが、どこか1か所で、というよりは、あちこちで独自に生まれた、と考えるのが自然なように思える。なぜかって?猫稲荷がある場所がバラバラで、ご利益もバラバラだから。例えば、大阪府の猫稲荷は、祈れば出て行った猫が帰ってくるというし、福島県や群馬県の猫稲荷では、鼠の害が防げるという。どうも、猫稲荷の「猫」は、猫そのものが願掛けの対象の場合と、猫が願いをかなえてくれる対象とみなされる場合とのふたつがあるようだ。

までも、ある意味これは、日本の信仰においてはデフォルトの扱いといえる。なにせ、鯖断ちをすると願いが叶うという鯖稲荷神社なんかもあるくらいだしね。


Reference

  • 「運勢の神秘 : 迷信観相」古島悟道 編著 教文社 出版
  • https://otemae.repo.nii.ac.jp/records/1317
  • 「村の神々 (民俗民芸双書 ; 28)」岩崎敏夫 著 岩崎美術社 出版
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